刑事事件

2022/01/03

微罪処分って知ってますか?

窃盗などの事件を起こし警察に検挙された時、警察官から「今回は、警察限りの処分にします。」と言われたことがある人もいると思いますが、このような処分を微罪処分と言います。
 
微罪処分とはどのような時に適用され、どういうものかについてお話します。
日本の刑事訴訟法において、警察官等の司法警察員は、犯罪の捜査を行ったときには、原則として、その書類や証拠物とともにその事件を検察官に送致(いわゆる送検)しなければならないと規定されています。(刑事訴訟法246条)。
通常の刑事手続であれば、警察から検察へと送致された事件を検察庁が捜査し、検察官が起訴するか否かを決定します。
しかし、刑事訴訟法は、「検察官が指定した事件については送検せずに刑事手続きを終了させることができる」と規定(刑事訴訟法246条ただし書き)されおり、また犯罪捜査規範では、「捜査した事件について、犯罪事実が極めて軽微で、かつ、検察官から送致の手続きをとる必要がないと予め指定されたものについては、送致しないことができるとしている」と規定(犯罪捜査規範198条)されています。
ですから、「検察官へ送致しない手続き」が微罪処分となります。
微罪処分の内容は、法律上「このような場合は微罪処分とする」と言った明確な決まりはありませんが、文献等によると、次のような場合が一般的とされています。

微罪処分とできる事件

① 窃盗、詐罪、横領又は盗品譲受け等に関する事件のうち、次の事項をすべて充足するもの
・被害額が概ね22,000円以下(税込み)である
・犯情が軽微である
・盗品等の返還その他被害が回復されたもの
・被害者が処罰を希望しない
・素行不良者でない者の偶発的犯行で再犯のおそれがない

②暴行事件のうち、次の事項をすべて充足するもの
・犯情が軽微である
・共犯事件でない
・被害者が処罰を希望しない
・素行不良者でない者の偶発的犯行で再犯のおそれがない
                           
③賭博事件のうち、次の事項をすべて充足するもの
・得喪の目的である財物が極めて僅少なもの(賭銭の額が概ね2 2,000円以下)
・犯情が軽微なもの
・共犯者全員が再犯のおそれがない初犯者の場合

上記素行不良者であるかの判断基準は、過去の経歴、前科、前歴、住定の有無等を総合的に判断して決定されます。
また、偶発的犯行であるか否かは、犯行の動機、原因、手段、方法等により判断すべきであり、再犯のおそれの判断基準は、年齢、職業、地位、境遇、前科前歴の回数、時期等の素行、事件の態様、犯行後の改悛の情等、種々の事情を総合して個々具体的に判断しなければなりません。
例えば、5年以内に窃盗の前歴がある者が、占有離脱物横領罪で検挙された場合は、当然、同種の前歴があるものと判断され、原則、微罪処分は不相当と判断されます。
微罪処分は、上記に該当する事件であっても、
1.被疑者を通常逮捕又は緊急逮捕した事件
2.告訴、告発、自主事件
3.法令により告訴を義務付けられている事件
4.検事正が特に送致を指示した事件
5.少年事件  
については、適用はできません。
また、被害者や所有者が不詳な場合も、微罪処分の適用はできません。
これらは、あくまでも一例であり、必ずこのような判断基準で適用されるとは限りませんので、注意が必要です。

微罪処分になったからといって、何も影響がないわけではなく、警察は月に一度、微罪処分の概要を検察庁に報告しており、警察及び検察のデータには残ることになりますので、微罪処分であっても前歴が付く事になります。
このように、微罪処分の可否を決めるのは警察であり、微罪処分にしてもらえると勾留も起訴もされず、前科もつかないので大きなメリットがあります。
前科をつけたくないなどの場合、重い処分を回避すべく早期の対応が重要になってくるため、まずは弁護法人山本・坪井綜合法律事務所長崎オフィスにご連絡ください。


閉じる
初回の相談料無料
閉じる
リモート相談OK/電話相談・リモート相談対応可
閉じる
キッズスペース完備/お子様連れでのご相談も可能
閉じる
面会交流サポート制度
閉じる
新型コロナウイルス感染対策について

ページ上部に戻る

電話する アクセス ぺージトップ