法律相談コラム

2022/02/28

相続問題に関するQ&A 7

Q 母が亡くなり、遺品の整理をしていたら、自筆の遺言書が出てきました。この遺言書は家庭裁判所で確認してもらわないといけないと聞きました。その手続きの方法はどうすればいいですか?

A 遺言書を発見した場合は、亡くなられた方の意思を尊重するためにも、遺言の内容に沿った相続を執行することが重要です。
そのためにも、法律に沿った手続きをする必要があります。
自筆の遺言書を発見した場合は、開封することなく、家庭裁判所で確認してもらわなくてはなりません。これを、家庭裁判所の「検認」といいます。家庭裁判所への検認の手続きの流れについて、お話しします。
    
1 検認の申立ての流れ

➀ 検認の申立人の確定
遺言書を発見した相続人か、遺言書を預かっている方が申立てを行います。

➁ 検認の申立先の確認
検認の申し立ては、遺言者(亡くなられた方)が最後に住まれていた住居地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。

➂ 検認に必要な費用
検認に必要な費用は、収入印紙代800円と裁判所からの連絡用の郵便切手代等が必要となります。

➃ 検認に必要な書類
・申立書(家庭裁判所に設置)
・遺言者の戸籍謄本(出生から死亡時までのすべての戸籍)
・相続人全員の戸籍謄本
・遺言者の子及びその代襲者が死亡している場合は、その子及びその代襲者の戸籍謄本
・その他、家庭裁判所が必要と認める追加書類

➄ 家庭裁判所に検認の申立てを行います。
   
2 検認の流れ

➀ 家庭裁判所から検認を行う日の通知が届く
        ⇓
➁ 指定された期日に、家庭裁判所に出頭
  検認を受ける遺言書、印鑑、その他指定された物を持参
        ⇓
➂ 家庭裁判所の裁判官に持参した遺言書を提出
        ⇓
➃ 出席した相続人の立会いのもと、裁判官により遺言書の開封
        ⇓
➄ 裁判官により、遺言書の状態や筆跡、内容などを確認
        ⇓
➅ 「検認済証明書」の発行申請
          
検認の流れについてお話ししましたが、あくまでも一般的な流れについてご紹介しました。不審な点などありましたら、管轄する家庭裁判所にお問い合わせください。

相続に関する手続きは、財産ごとに書類を集めたり、所定の手続きを行ったりと手続きが煩雑なことから、専門の弁護士にご依頼することをお勧めします。

弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所長崎オフィスは、相続に関する様々な相談をお受けしております。

まずは、当弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所長崎オフィスに、ご相談ください。


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